ゾンカ語
ブータンでは英語が通じるか。若い人には英語が通じるが、ある年齢以上には通じない。
ある一定の年齢の人までは、英語教育を受けていないからだ。
もともとのブータンでの公用語はゾンカ語。
しかし、ゾンカ語の語彙は少なく、
国語的な学習や表現をする場合、 どうしても、語彙が足りないのだそうだ。
それで、英語を重視し、しばらくはゾンカ語を軽んじる風潮が強まり、
そのため、若い人たちはゾンカ語を書いたり読んだりすることができなくなってしまった。
これはいけない、ということで、今また、ゾンカ語を取り戻そうとする働きがおきているらしい。
現在、ブータンでは、義務教育で英語とゾンカ語を学習する。

さて、ブータン旅行中、ゾンカ語を少しでも話すと、
ブータンの人たちからとても喜ばれ、好意を持って笑われ、
一気に距離が縮まり仲良くなることができた。
私は、その国に行くならその国の言葉を使うこと、 使おうと一生懸命に努力すること、
その姿を見せることが大事だと思う。
ただの観光客で終わりたくないならば。
下手でも一生懸命に使ってみること、
言葉なんて、コミュニケーションの一つの手段に過ぎないのだから、
下手でも通じなくてもなんでよい、
その一生懸命に近づこうとする姿が、相手に近づけるのだと思う。
これだけ使えば大丈夫、という私が実際に役立ったゾンカ語をあげる。
●こんにちは クズザンポー(ラ) まずこの言葉で笑顔がもらえる。
※丁寧にする場合は「ラ」を語尾につける。
●ありがとう カデェンチェ(ラ)
●そうですね ラソー(ラ) 「はい」「どういたしまして」などいろんな意味に使える。
●けっこうです ミシュ(ラ) 何杯もお茶を勧められるのでこれは連発。
●ください シュゲ(ラ) 「ミルクティーシュゲ」ミルクティーをください
●ちょっと アチチ 「アチチ!アチチ!」少し!少しだけ!とおかわりをすすめるのがかわいかった~
●Good! レジュム・ドゥ(ラ) 「おいしい」「すばらしい」「きれい」何でもいける!
●おいしい シンメ(ラ) これ大事!
●辛い カ・ツァオメ でも、「シンメ」や「レジュムドゥ」の方が喜ばれます
●かわいい ジャーレム・ドゥ(ラ) コレ言うと子どもがパッと笑顔になります
●とても ナミサミ 「ナミサミシンメ!(すごくおいしい!)」は連発。

最初のうちはゾンカ語がとっさに出てこないので、英語に「ラ」をつけてもOK。
「サンキュー・ラ」「OKラ」のように。
日本語もけっこう知られているので「ありがとうラ」など。
でもなんといっても、国語であるゾンカ語を話すのが1番喜ばれる。
私は使いたいゾンカ語を手の甲に書いてすぐに見られるようにしていた。
使っていると次第になれて、手に描いた文字が消える頃には 見なくても言えるようになっている。
喜んでくれるブータンの人たちの反応が嬉しくて、
もっと使いたいと思うようになること請け合い。
その国の言葉を話そうと努力するのは、あなたたちと近づきたいんです、
という好意の第一歩で、その気持ちを相手に伝える大事なコミュニケーションだと私は思う。
下手でも発音がおかしくても、世界語と言われる英語で乗り切るより、
自分の言語を通すより、郷に入って礼をつくして。
泊まった農家の娘さんが教えてくれたゾンカ語。
●ンガッ ドルック ゲカップ ナア ガウェ 「私はブータンで幸せです」
(私) (ブータン) (国) (中で) (幸せ)
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